○苫前町財産条例

令和4年12月16日

条例第21号

目次

第1章 総則(第1条・第2条)

第2章 取得(第3条)

第3章 管理

第1節 公有財産の有効利用(第4条)

第2節 行政財産の使用許可等(第5条―第10条)

第3節 普通財産の貸付け(第11条―第16条)

第4章 処分(第17条―第19条)

第5章 物品(第20条―第22条)

第6章 雑則(第23条)

附則

第1章 総則

(目的等)

第1条 この条例は、本町の公有財産及び物品の事務取扱いに関して必要な事項を定めることにより、公有財産及び物品の適正な管理及び効率的な運用を図り、もつて財政の健全な運営に資することを目的とする。

2 本町の公有財産及び物品の取得、管理及び処分については、法令その他条例に特別の定めがあるものを除くほか、この条例の定めるところによる。

(用語の定義)

第2条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。

(1) 公有財産 本町の所有に属し、かつ、町長又は教育委員会の管理に属する財産のうち、地方自治法(昭和22年法律第67号。以下「法」という。)第238条第1項各号に掲げるものをいう。

(2) 行政財産 本町において公用又は公共用に供し、又は供することを決定した公有財産をいう。

(3) 普通財産 行政財産以外の一切の公有財産をいう。

(4) 物品 法第239条第1項に規定する物品をいう。

第2章 取得

(取得の原則)

第3条 公有財産の取得に当たつては、その後の管理運用に支障を生じないように確実な事前調査及び公正かつ適正な手続を行わなければならない。

2 公有財産を取得しようとする場合には、その種類、立地条件その他の現況から、その時価を客観的に評価しなければならない。

第3章 管理

第1節 公有財産の有効利用

(有効利用)

第4条 本町の公有財産は、常に良好な状態においてこれを管理し、行政財産については行政の執行に最も適合するように、普通財産についてはその経済価値を十分に発揮させることによつて行政に寄与するように、有効利用しなければならない。

第2節 行政財産の使用許可等

(使用許可の基準)

第5条 行政財産は、次の各号のいずれかに該当する場合は、法第238条の4第7項の規定に基づき、その使用を許可することができる。

(1) 公の施設の利用者、職員等当該施設を利用し、又は使用する者のため、食堂、売店その他の厚生施設を設置する場合

(2) 運輸事業、電気又はガス供給事業その他の公益事業に使用する場合

(3) 災害その他の緊急やむを得ない事態の発生により、応急施設として極めて短期間使用させる場合

(4) 国、他の地方公共団体その他の公共団体(以下「公共団体」という。)又は公共的団体において、公用、公共用又は公益事業に使用する場合

(5) 本町の事業と密接に関連する施設として使用する場合

(6) 前各号に掲げる場合のほか、行政上適当と認められる場合

(使用許可の期間)

第6条 行政財産の使用許可の期間は、1年以内とする。ただし、電柱、水道の導管、下水道の排水管、ガスの導管その他これらに類する施設のために使用させるときは、5年以内とすることができる。

2 前項の期間は、更新することができる。この場合において、更新の期間は、前項の期間を超えることができない。

(使用料)

第7条 行政財産の使用許可を受けた者(以下「使用者」という。)は、その財産の種類及び使用の状況に応じ、次の各号に定める額の使用料を納付しなければならない。

(1) 土地の使用に係る使用料の月額は、当該土地の適正な評価額に1,000分の3を乗じて得た額を下らない額

(2) 建物の使用に係る使用料の月額は、次に規定する額を合計して得た額

 当該建物の適正な評価額に1,000分の6を乗じて得た額を下らない額

 当該建物の使用に必要な土地の適正な評価額に1,000分の3を乗じて得た額を下らない額

(3) 建物の一部の使用に係る使用料の月額は、次に規定する額を合計して得た額

 当該建物の適正な評価額に当該建物の延べ面積に対する使用面積の割合を乗じて得た額に、1,000分の3を乗じて得た額を下らない額

 当該建物の使用に必要な土地の適正な評価額に当該建物の延べ面積に対する使用面積の割合を乗じて得た額に、1,000分の3を乗じて得た額を下らない額

2 前項の規定にかかわらず、規則で定める用途に使用するときは、通常の実例価額を基準として定める額とする。

(無償使用又は減額使用)

第8条 行政財産は、次の各号のいずれかに該当するときは、無償で使用させることができる。

(1) 公共団体又は公共的団体のうち規則で定める者が、本町の事業を支援するために使用するとき。

(2) 住民の生命及び安全等の保持並びに本町の事業の円滑な運営のために不可欠な施設として規則で定めるもの

2 行政財産は、次の各号のいずれかに該当するときは、前条第1項に定める額からその2分の1に相当する額を限度として減額した使用料で使用させることができる。

(1) 公共団体又は公共的団体のうち規則で定める者が、本町の事業を支援するために使用するとき。

(2) 住民の生命及び安全等の保持並びに本町の事業の円滑な運営に寄与する施設として規則で定めるもの

(災害等による使用料の減免)

第9条 災害その他の使用者の責めに帰することのできない事由により、使用許可を受けた行政財産の全部又は一部を使用できないときは、その実情に応じて使用料を減免することができる。

(行政財産の貸付け又は私権の設定)

第10条 法第238条の4第2項から第4項までの規定に基づき行政財産を貸し付け、又はこれに私権を設定する場合並びに民間資金等の活用による公共施設等の整備等の促進に関する法律(平成11年法律第117号)第69条第8項から第10項まで及び第70条第6項から第8項までの規定に基づき行政財産を貸し付ける場合については、前2条及び第12条から第14条までの規定を準用する。

2 民間資金等の活用による公共施設等の整備等の促進に関する法律第69条第6項及び第7項並びに第70条第5項の規定に基づき行政財産を貸し付ける場合については、前条及び第12条から第14条までの規定を準用する。

第3節 普通財産の貸付け

(貸付けの基準)

第11条 普通財産は、将来の利用又は公益性を妨げないと認める範囲内において、公益上必要がある場合のほか、その経済的な運用により収益を得ることを目的とする場合に貸し付けることができる。

(貸付期間)

第12条 普通財産の貸付期間は、次の各号に定める財産の種類ごとに、それぞれ当該各号に定める期間とする。

(1) 定期借地権(借地借家法(平成3年法律第90号)第22条の規定による特約付きの借地権をいう。)を設定することを目的とする土地 50年以上60年以下

(2) 建物譲渡特約付借地権(借地借家法第24条第1項の規定による特約付きの借地権をいう。)を設定することを目的とする土地 30年以上40年以下

(3) 事業用定期借地権等(借地借家法第23条に規定する借地権をいう。)を設定することを目的とする土地 10年以上50年未満

(4) 一時使用を目的とする土地 1年以内

(5) 前各号に定める土地以外の土地 30年以内

(6) 一時使用を目的とする建物その他の物件 1年以内

(7) 一時使用を目的としない建物その他の物件 10年以内

(8) 前各号に定める財産以外の財産権 1年以内

2 前項の規定にかかわらず、町長が特に必要があると認めるときは、同項第1号及び第2号に規定する土地をそれぞれ当該各号に定める期間を超えて貸し付けることができる。

3 第1項第4号から第8号までに規定する期間は、更新することができる。この場合において、更新の期間は、次の各号に掲げる期間を超えることができない。

(1) 第1項第5号に規定する貸付け 10年。ただし、貸付け後の最初の更新にあつては、20年

(2) 第1項第4号第6号第7号又は第8号に規定する貸付け 当該各号に定める期間

(保証金)

第13条 前条第1項第1号から第3号までに規定する土地を貸し付ける場合は、保証金を納付させなければならない。ただし、町長が特にその必要がないと認めるときは、この限りでない。

2 保証金の額は、通常の実例価額を基準として定める。

3 保証金は、当該土地の引渡しを受けた後に借受人の請求により返還する。ただし、本町において建物の取壊費用等を負担した場合は、保証金の額からその費用を差し引いた額を返還する。

4 保証金には利子を付さない。

(貸付料)

第14条 普通財産の貸付料の額については、第7条の規定を準用する。ただし、第12条第1項第1号から第3号までに規定する土地を貸し付ける場合は、保証金の額及び使用の態様等に応じ通常の実例価額を基準として定める額とする。

(無償貸付又は減額貸付等)

第15条 第8条及び第9条の規定は、普通財産を貸し付ける場合に準用する。

(準用規定)

第16条 本節の規定は、貸付け以外の方法により普通財産を使用させる場合に準用する。

第4章 処分

(処分の原則)

第17条 普通財産の処分は、社会公共の利益に適合するとともに、本町の財政の運営にも寄与しなければならない。

2 第3条第2項の規定は、普通財産を処分しようとする場合に準用する。

(普通財産の交換)

第18条 普通財産は、次の各号のいずれかに該当するときは、これを他の同一種類の財産と交換することができる。ただし、価額の差額が、その高価なものの価額の4分の1を超えるときは、この限りでない。

(1) 本町において、公用又は公共用に供するため本町以外の者が所有する財産を必要とするとき。

(2) 国又は公共団体において、公用又は公共用に供するため本町の普通財産を必要とするとき。

2 前項に規定するもののほか、普通財産のうち土地及び土地の定着物(以下この項において「土地等」という。)は、町長が当該土地を円滑に売り払うため必要があると認めるときは、当該土地等の一部について、隣接する土地等の一部若しくは全部又は当該土地の上に存する借地権の一部と交換することができる。ただし、価額の差額が、その高価なものの価額の4分の1を超えるときは、この限りでない。

3 前2項の規定により交換する場合において、その価額が等しくないときは、その差額は金銭で補足するものとする。

(普通財産の無償譲渡又は減額譲渡)

第19条 普通財産は、次の各号のいずれかに該当するときは、これを無償又は時価よりも低い価額で譲渡することができる。

(1) 公共団体又は公共的団体において、公用若しくは公共用又は公益事業の用に供するため普通財産を当該団体に譲渡するとき。

(2) 公共団体が維持及び保存の費用を負担した行政財産の用途を廃止した場合において、当該用途の廃止によつて生じた普通財産をその負担した費用に相当する金額以内の額を減じて当該公共団体に譲渡するとき。

(3) 行政財産のうち寄附に係るものの用途を廃止した場合において、当該用途の廃止によつて生じた普通財産をその寄附者又はその相続人その他の包括承継人(以下「寄附者等」という。)に譲渡するとき。ただし、寄附の際特約をした場合を除くほか、寄附を受けた後20年を経過したものについては、この限りでない。

(4) 行政財産に代わるべき他の財産の寄附を受けたため、当該行政財産の用途を廃止した場合において、当該用途の廃止によつて生じた普通財産を、寄附を受けた財産の価額に相当する金額以内の額を減じて当該寄附者等に譲渡するとき。

第5章 物品

(物品の無償貸付又は減額貸付)

第20条 物品は、公益上必要があるときは、本町以外の者に無償又は時価よりも低い価額で貸し付けることができる。

2 第9条の規定は、物品の貸付けに係る貸付料に準用する。

(物品の交換)

第21条 物品に係る経費の節約を図るため、特に必要があると認めるときは、物品を本町以外の者が所有する同一種類の動産と交換することができる。

2 第18条第3項の規定は、前項の場合に準用する。

(物品の無償譲渡又は減額譲渡)

第22条 物品は、次の各号のいずれかに該当するときは、これを無償又は時価よりも低い価額で譲渡することができる。

(1) 公益上必要があるとき。

(2) 公用又は公共用に供するため寄附を受けた物品又は工作物のうち、その用途を廃止した場合には当該物品(当該工作物の解体等により物品となるものを含む。)をその寄附者等に譲渡することを、寄附の条件として定めたものを、その条件に従い譲渡するとき。

第6章 雑則

(委任)

第23条 この条例の施行に関し必要な事項は、規則で定める。

(施行期日)

1 この条例は、令和5年1月1日から施行する。

(経過措置)

2 この条例の施行前に設定された借地権(転借地権を含む。)については、当該設定期間に限り、なお従前の例による。

3 この条例の施行前に許可された行政財産又は普通財産の使用料については、当該許可の期間に限り、なお従前の例による。

(財産の交換、譲与、無償貸付等に関する条例の廃止)

4 財産の交換、譲与、無償貸付等に関する条例(昭和52年苫前町条例第25号)は、廃止する。

(苫前町行政財産使用料条例の廃止)

5 苫前町行政財産使用料条例(平成12年苫前町条例第23号)は、廃止する。

(苫前町公有財産条例の廃止)

6 苫前町公有財産条例(平成12年苫前町条例第24号)は、廃止する。

苫前町財産条例

令和4年12月16日 条例第21号

(令和5年1月1日施行)

体系情報
第6編 務/第1章 財産・契約
沿革情報
令和4年12月16日 条例第21号